モンベル クロスランナーパック 7L
モンベルのトレラン用ザック。
登場した当時は人気で売り切れ御免だったようだけど、今年に入ってから入手したので問題なく買えた。7Lと聞くと何も入らないじゃないかと思いがちだけど、メインの荷室以外にもボトルを入れられるサイドメッシュがあり、チェストハーネスのポケットに細かいものを詰め込んだりできるので(ここにボトルを入れることも可能)、日帰りの登山装備でも切り詰めれば問題なく入る。
で、今回はこれを南アルプスの山小屋泊の2日の計画で使ってみた。
トレラン装備で黒戸尾根を登って北沢峠で小屋に泊まり、翌日はアサヨ峰から鳳凰三山を縦走して夜叉神峠に至るルート。結果、補給食が少し付属気味になったことを除けば(考えようによっては大問題)、問題なく使えた。
いれたものは、
- レインウェア上下 (モンベル・バーサライトジャケット/パンツ)
- 1/2人用のツェルト+細引き
- エマージェンシシート
- 防寒着 (パタゴニア・キャプリーン3)
- 着替えのTシャツ・下着・靴下
- スペアの靴下 (トレランシューズなので雨対策として)
- アームウォーマー
- 薄手のグローブ
- クリフバー6本
- 薄皮あんぱん
- 600mlボトルx2
- GPS (Garmin Edge 705)
- アクションカメラ (Gitup Git2)
- ヘッドランプ
- 財布、スマートフォン
...といったあたり。
おそらく一般登山でも切り詰めれば似たような荷物構成になると思うのだけど、レインウェアや防寒着など、コンパクトかつ軽量で機能的なものを選んでいるので、7Lになんとか収めることができた。山行レポートでも書いたけど、補給食がギリギリ足りず、最後のクリフバーは非常食としてとっておきたかった(&それだけだとハンガーノックになる可能性もあった)ので、夜叉神峠に下る途中で山小屋でカップラーメンを食べることになってしまったのが今回の唯一の反省点。追加でクリフバーなりある程度カロリーが摂れるものを持っていれば問題なかったはずで、荷物の容量としてはギリギリなんとかなっていたと思う。
ザックのオモテ面のバンジーコードは、着なくなったレインジャケットをくくりつけたりするのに便利で、荷物の容量がギリギリの場合ははじめからここに装備をくくりつけるのもありかも。メインの荷室ではないポケット(ヘッドランプとか地図とか入れておくのに便利)にアクセスするジッパーとも干渉しないので、よく考えられているなと感心する。
今回はチェストハーネスのポケットに補給食やGPS、それにアクションカメラを入れて行動していたのだけど、イマドキ風の登山ザックのウェストベルトについてるポケットと同等以上にアクセスしやすいので、とても便利だった。前に鶴巻温泉から大山を往復した時はここに自転車用のボトルを入れたのだけど、チャプチャプうるさいし邪魔なので、2本だけで済むのであればボトルはザックのサイドポケットに入れて、ハーネスのポケットは行動中に使いたいものを入れておくのが自分の使い方にあってる模様。
登山用ザックはウェストベルトを介して腰に荷重がかかる設計が一般的だけど、このザックはチェストハーネスを繋ぐベルトしかないので、重さは肩から胸と背中にかけて全体的にかけるような設計になってる。この荷重のかかり方は登山用ザックの常識と大きく違うので、はじめは少し戸惑ったけど、締め方のコツがわかってからは違和感なく使えるようになった。荷物の重さが一定レベルであればこの構造は理にかなっていて、より走ることの邪魔になりにくいのでよいと思った。ただ、15Lのモデルに重めの装備を詰め込んだ場合は肩がいたくなりそうな気がした。
本格的にトレランレースで使うには不満点があると聞くけど(100kmオーバーのレースでは普通じゃ考えられないことが沢山あるようで...)、トレランスタイルで身軽な山登りをするザックとしてはとてもよい選択肢だと思う。なんといっても安心のモンベルクオリティー&良心的なプライスタグが魅力。