Run x Climb = Fun!!

登って走ってスピードハイク

スピードハイクのルート探しとプランニング(5)

ルート探しの話の続き(まとめ)です。

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 自分の実力にあったスピードハイクのルートを探そう…という話ですが、あーじゃこーじゃと書いているうちに、パフォーマンスを測定するにはどうしたらよいのか…という命題に直面。解析ソフトをプロトタイプして過去のログデータを見てみたり…と盛大に(?)脱線してしまったわけですが、ひとまず思うところをまとめてみます。

Trail Route Analytics - Development Blog: Metrics per type of activities

これらの記事の結論からいくと、自分が「スピードハイク」にカテゴライズした活動は…

  • 移動速度に関しては、明確にトレイルランと一般登山の中間に来るものであること
  • 活動時間が長く、休憩時間が短い活動であること (下図参照)
  • 結果として、より長い登山ルートを短い所要時間で行動するものであること 

 

Activity Type

3D Distance(m)

Ascent(m)

Descent(m)

Time(min)

Stopped Time(min)

Running

6,986

129

129

38

0

Trail Running

17,266

607

568

128

1

Speed Hike

19,150

1,913

1,946

327

19

Hike

12,303

926

1,296

387

65

Snow Hike

12,989

1,113

1,099

397

86

Variation

11,463

1,355

872

531

155

 

 …ということをデータで示すことができたのかなと思います。

で、これを踏まえてどういったルートをスピードハイクで楽しむとよいのか…というと…すごーく曖昧な答えになってしまいますが、

  1. 自分/パーティーのスピード・体力で問題なく行動できるルート
  2. (できれば)人が少なくて行動のペースを乱されずに済むルート 

というところに落ち着くのかな、と思います。

Trail Route Analytics的なアプローチで自分の実力を知り(一般登山ルート比のコースタイム圧縮比を参考にするのも可)、ルートをある程度調べた上で行動して気持ちよいところを行く…って、結果的に言うと普通の登山と変わらない結論になってしまったわけですが、現時点におけるスピードハイクのルート設計の面白さは「情報がまだそんなにない」ことに尽きるのかなと思います。

登山ルートであれば参考になるコースタイムもありますし、ガイドブックの類を読んでそれに従って行動していくことである程度安全かつ快適に登山を楽しむことができます。まだ未発展な分野で個人個人の体力度の違いがより大きく出てくる活動であるが故に、ルート設定の面白さ・難しさが生まれて来るところにこそ、スピードハイクの醍醐味があるのではないかというのが著者の意見です。

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というわけで、スピードハイクのルート探しネタについてはこれで一段落。実際に著者が行ってみたルート中でおすすめのルートや、今後行くことを考えている面白そうなルートについては新しいエントリーで紹介してみようと思います。

また、解析ソフトを使った登山活動のパフォーマンス測定・比較およびコースタイムの予測等に関しては、まだまだ試行錯誤の段階なので、今後とも継続的に開発を続ける予定です。 ソフトウェア開発に興味のある方、データを提供して下さる方がいらっしゃれば、コメントorブログの連絡先からコンタクトしていただけたらと思っています。