Run x Climb = Fun!!

登って走ってスピードハイク

山に登る前に読む本

 著者は信州大学で「山のお医者さん」もやっている登山経験豊富なドクター。

びっくりするほど安直なタイトル(失礼!)だけど、山登りをきちんと運動生理学的に考察した本ってこれまでほとんど無かったし、それを踏まえた上で例えば中高年だったらどういったトレーニングが現実的に実行可能で山登りの幅を広げられる可能性があるか…みたいなことを書いた本という意味でとても貴重であり、かつ著者の個人的な経験なんかもたくさん紹介されていて、楽しく読める本。

登山時のエネルギー消費、代謝システムの説明、山でバテるメカニズム、さらにはインターバル歩行によるトレーニングのすすめなどなど、実践的かつ分かりやすい説明で、より充実した山登りをしたいと考える人にはとてもおすすめ。

「私たちの将来は不確定(不安)要素が多く、日々あれこれ、とりとめもないことを考える機会が多い。登山という行為は、それらの雑念を払拭して、私たちの体を「今、そこにある」外界からの刺激に素直に反応できる状態にしてくれるのである。」P.171

山に登る前に読む本 (ブルーバックス)

山に登る前に読む本 (ブルーバックス)